「日記は寝る前に書くもの」という思い込みに、私は長いこと縛られていました。
夜の日記が続かなかった理由は、今となっては単純です。夜の自分は一日の意志力を使い切っていて、振り返りの文章なんて書きたくない。それなのに「ちゃんとした日記」をしようとするから、2週間で挫折する。書かなかった日が積もると、日記帳を開くこと自体が嫌になる。
転機は、試しに朝に書いてみたことでした。
なぜ朝に書くとうまくいくのか
朝の良さは、まだ何も起きていないことです。
頭の中が静かで、仕事の残骸がありません。夜の日記は「今日を振り返る」ので内容が重くなりがちですが、朝の日記は、これから始まる一日をまだ白紙のうちに置いておけます。同じ5分でも、書き終わったあとの気分がまったく違います。
それに、朝は言い訳が通用しません。夜の「今日は疲れたから」が朝には存在しない。起きて、コーヒーが入るまでの間に書けばいいだけです。
続けるための工夫
朝日記も、放っておくと続かなくなります。私が効いたと感じているのはこのあたりです。
時間を、すでにある習慣にくっつけること。「朝5時に起きて日記」と決めると、そのために早起きしなければならず、二重にハードルが上がります。コーヒーを入れる、洗濯機を回す、その待ち時間に書く。日記のために生活を変えるのではなく、生活の隙間に置く。
書く量は3行までと決めること。朝に長文を書こうとすると、そのうち書けない朝が出てきます。3行で終わり。気分が乗った日はもっと書けばいいのであって、3行は「上限」ではなく「これだけでよい」という確認です。
そして、前の夜にネタを一つ用意しておくこと。朝は決断力も使いたくない。「明日はこの件について書こう」と寝る前に一つ決めておくと、朝はそれを書くだけになります。
何を書くか
私はだいたいこの3つです。
今日いちばん大事にしたいこと、昨日の持ち越し、今の調子。それぞれ一行ずつ。週に一度くらい、その週をざっと見返す日を設けると、地味に楽しみになります。
朝日記は朝活の入口
朝活と聞くと、5時起きでランニングして読書して、というイメージがありますが、あれは理想形であって入口ではありません。
入口としては、日記の5分くらいがちょうどいい。達成感が小さくて確実なので、早起きがまず「成功体験」から始まります。書いた日が続くと、なんとなくその5分の前後に他のことも置きたくなる。私はこの順番でした。
ツールは「書き始めまでが早い」ものを
紙の日記帳でもまったく問題ありません。ただ、社会人だと持ち歩きと過去の検索がネタになるので、私はアプリ派です。
選ぶときの基準は、ロック解除から書き始めまでの速さと、テンプレートの有無。手帳缶詰には朝に使える日記系テンプレートが入っていて、開いた瞬間に日付と欄が用意されているので、「白い画面を見て考え込む」時間がなくなります。アプリ全体の比較は、おすすめの日記アプリにまとめてあります。仕事のスキマ時間のことを中心に選ぶ英語のガイド(best diary apps for office workers)も書いたので、英語が得意な人はどうぞ。
なお、朝が本当に苦手な人は、朝にこだわらなくていいと思います。大事なのは書く時間帯より、続けられる仕組みです。夜型の人向けの考え方は、日記が続かない人への記事で改めて書きました。
朝の3行から始めてみてください。続けようとしなくても、なんだかんだ書けている日が来ます。



